現在「つみたてNISA」と呼ばれている制度は、2024年からの新しいNISAでは「つみたて投資枠」に引き継がれています。口座開設は、証券会社や銀行などの金融機関を選び、本人確認書類とマイナンバーを提出して申し込むのが基本です。
申込み後は金融機関と税務署の確認が行われ、NISA口座が開設されます。口座開設だけでは投資は始まらないため、開設後に商品と積立金額を設定します。
つみたて投資枠の口座開設手続きは5段階
- 利用する金融機関を選ぶ
- 総合口座を申し込む
- NISA口座の開設を申し込む
- 本人確認書類とマイナンバーを提出する
- 開設後に投資信託と積立条件を設定する
金融機関によって申込画面や必要書類は異なりますが、オンライン申込みでは同時に手続きできる場合があります。
1. つみたて投資枠を利用する金融機関を選ぶ
まず、証券会社や銀行など、NISA口座を開設する金融機関を1社選びます。NISA口座は、原則として同じ年に複数の金融機関で持つことはできません。
選ぶときは、次の項目を比較すると判断しやすくなります。
- つみたて投資枠の対象商品
- 投資信託の購入時手数料や保有中の費用
- 最低積立金額と積立頻度
- 銀行引き落とし、クレジットカードなどの入金方法
- 商品の変更や積立停止の手続きのしやすさ
- 問い合わせ方法や取引画面の使いやすさ
金融機関によって取り扱う商品や積立方法が異なります。特定の商品を買いたい場合は、口座を申し込む前にその商品がつみたて投資枠の対象として取り扱われているか確認してください。
2. 総合口座とNISA口座を申し込む
証券会社で初めて投資をする場合は、通常の証券口座である総合口座と、NISA口座を申し込みます。すでに総合口座を持っている場合は、NISA口座だけを追加で申し込めることがあります。
申込み画面では、NISAの利用区分として「つみたて投資枠」や「NISA口座」を選択します。成長投資枠も同時に申し込める場合がありますが、つみたて投資枠だけを利用することも可能です。
3. 本人確認書類とマイナンバーを提出する
NISA口座の申込みでは、本人確認とマイナンバーの確認が必要です。提出する書類の組み合わせは金融機関によって異なりますが、一般的には次のような書類を使います。
- マイナンバーカード
- マイナンバー通知カードと運転免許証などの本人確認書類
- マイナンバーが記載された住民票の写しと本人確認書類
マイナンバーカードを使う場合は、スマートフォンでカードを読み取って提出できることがあります。書面で申し込む場合は、書類の有効期限や住所・氏名の一致を確認してから郵送します。
必要書類の種類や提出方法は申込先によって違うため、実際に使える書類は申込み画面や金融機関の案内で確認してください。
4. 金融機関と税務署の確認を待つ
書類を提出すると、金融機関が申込内容を確認し、NISA口座を重複して申し込んでいないか税務署の確認が行われます。審査や確認にかかる期間は、申込方法や金融機関によって異なります。
先に取引口座が使えるようになっても、NISA口座の確認が完了するまで、つみたて投資枠での買付が始まらない場合があります。開設状況は、金融機関のマイページやメールで確認します。
5. 口座開設後に積立設定をする
NISA口座が開設されたら、つみたて投資枠の対象商品を選び、積立金額や購入日、支払方法を設定します。口座を開設しただけで自動的に商品が購入されるわけではありません。
- 商品一覧から、つみたて投資枠の対象商品を選ぶ
- 毎月などの積立金額を入力する
- 積立日と支払方法を選ぶ
- 目論見書などの商品情報を確認する
- 注文内容を確認して積立設定を完了する
設定後は、初回の買付日、引き落とし日、証券口座への入金状況を確認してください。入金が間に合わないと、予定日に買付されないことがあります。
つみたて投資枠を利用できる人と年間投資枠
新しいNISAは、日本国内に住む18歳以上の人が利用できます。つみたて投資枠の年間投資枠は120万円です。
投資枠は利益ではなく、購入金額を基準に計算します。使わなかった年間投資枠を翌年へ繰り越すことはできません。また、つみたて投資枠で購入できるのは、長期・積立・分散投資に適した一定の投資信託などに限られます。
新しいNISAでは、つみたて投資枠と成長投資枠を併用できます。非課税保有限度額は、2つの枠を合わせて総額1,800万円です。ただし、成長投資枠には別の上限があるため、つみたて投資枠の口座開設だけを考える場合は、まず希望する積立額と商品を確認するとよいでしょう。
すでにNISA口座を持っている場合の手続き
2023年までの旧つみたてNISA口座を持っていた人は、2024年からの新しいNISAについて、一定の条件では同じ金融機関に新しいNISA口座が自動的に開設されています。この場合、新たに別の金融機関へ申し込む前に、現在のNISA口座の状況を確認してください。
旧制度で保有している商品は、旧制度の非課税期間が適用され、新しいNISAの投資枠とは別に管理されます。旧つみたてNISAの商品を新しいNISAへ移し替えることはできません。
現在のNISA口座を別の金融機関へ変更したい場合は、変更前の金融機関と変更先の金融機関で所定の手続きが必要です。すでにその年にNISAで買付している場合など、変更できる時期に制限があるため、先に変更先へ申し込まず、現在の金融機関に手続き条件を確認してください。
口座開設前に確認したい注意点
NISA口座は1人1口座
NISA口座は、同じ年に複数の金融機関で同時に利用できません。複数の金融機関へ申し込むと、希望していない金融機関で開設される可能性があるため、申込み先を決めてから手続きを進めます。
投資元本は保証されない
つみたて投資枠で購入する投資信託も、価格が下落して元本を下回ることがあります。NISAは運用益が非課税になる制度であり、損失が出ないことや利益が必ず出ることを保証する制度ではありません。
商品ごとの費用を確認する
投資信託には、保有中に信託報酬などの費用がかかります。口座開設の手数料だけで判断せず、購入する商品の投資対象、リスク、運用管理費用などを確認してから積立設定を行ってください。
つみたてNISAの口座開設手続きで最初にすること
まずは、利用したい金融機関で「NISA口座」と「つみたて投資枠」の取扱商品、積立方法を確認します。そのうえで、本人確認書類とマイナンバーを用意し、総合口座とNISA口座を申し込んでください。
口座開設後は、商品・金額・積立日・入金方法を設定すれば、つみたて投資枠での積立を始められます。現在の制度では「つみたてNISA」ではなく「NISAのつみたて投資枠」という名称で手続きする点に注意しましょう。







